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<福岡2020レポート>「地方を結び、人を結ぶ、リージョナルジェット」/(株)フジドリームエアラインズ(FDA) 九州統括営業支店 山下隆紀さん インタビュー

at 2020/08/18

福岡の “いま” を伝える情報コラム <福岡2020レポート> 。

今回は「地方を結び、人を結ぶ、リージョナルジェット」と題して、株式会社フジドリームエアラインズ(FDA) 九州統轄営業支店の支店長・山下隆紀さんへのインタビューをお届けします。


――初めに御社の沿革について教えていただきたいのですが、福岡発着の路線はいつ頃から運航されているのですか?

2010年4月に福岡=静岡線が就航したのが最初で、その後、6月に松本、10月に名古屋(小牧)、翌2011年10月に新潟と結ぶ路線を開設し、現在に至っています。

当社の母体である鈴与株式会社は、1801年(享和元年)創業の回漕業「播磨屋」を前身とする総合物流企業で、静岡市に本社を置き、物流からエネルギー・環境対応商材をはじめとする商流、建設・ビルメンテナンス・警備、食品、情報地域開発・その他サービス分野に至るまで、幅広い業域で事業を展開しています。

当社は、その約140社あるグループ企業の一つとして、2008年6月に設立されました。2009年6月の富士山静岡空港の開港にあわせて、その翌月に静岡=小松線、静岡=熊本線、静岡=鹿児島線の3路線が就航。現在は定期航路が23路線となり、当初2機だった旅客機も16機に増えました。


――コンパクトでカラフルな機体が印象的です。

座席数が84席ないしは76席とコンパクトな機体ですが、プロペラ機ではなくジェット機なので、就航率の高さ(欠航しないこと)が利点です。機内設備やお客様が乗降される際にボーディングブリッジを利用できる点などにおいて、機能面で大型機に劣ることはありません。

当社では全ての機体の色が異なる「マルチカラーコンセプト」を採用しています。こうした機体カラーの方式を採用しているエアラインは世界的に見ても珍しく、航空業界では新参のエアラインということもあり、皆さまに覚えていただきやすいよう、カラフルなデザインを取り入れています。


――就航地に東京(羽田/成田)、大阪(関空/伊丹)といった大都市が入っていないのも特徴的です。

当社は「リージョナルエアライン」として、東京や大阪を中心とする放射線の路線ではなく、地方と地方をダイレクトに結ぶネットワーク型の路線の開拓を目指しています。そうしたネットワークを通じて地方都市の企業・自治体・住民といった各層での交流や連携を盛んにしていくことを主眼においています。

一例を挙げますと、2014年から3年間、名古屋(小牧)=山形線を利用した「西の伊勢参り・東の出羽三山参り」という双方向の交流促進プロジェクトを実施しました。江戸時代に三重県の伊勢神宮を「陽」、山形県の出羽三山を「陰」とした一対の庶民信仰があったことに着目して、この路線を利用した「二聖地観光」を現代に再興しようとしたものです。人生の通過儀礼である西の伊勢参りと東の出羽三山参りの双方を若い世代に向けて発信しようと、1日目は出羽三山にお参りし、2日目には伊勢神宮にお参りするというツアーを企画し、パワースポット巡りや史跡巡りを楽しむ女性を出羽三山という新しい霊場へと案内する機会を提供しました。


この路線の利用者は年々増加していて、就航3年目の2016年には2便化して日帰り出張も可能となったことから、東海地方に本社のある企業が山形県に進出する動きが出てきました。また、山形空港がある東根市と名古屋(小牧)空港がある豊山町が2019年2月に災害相互援助協定を締結するなど、空路開設をきっかけにした官民の相互交流が広まっています。こうした連携が各路線において展開されています。

――福岡発着の路線と関連した地域間交流・連携についてはどのような事例があるのでしょうか?

博多祇園山笠の始祖とされる臨済宗の高僧・聖一国師の生家が静岡市内にあることを縁として、毎年博多祇園山笠の時期になると、その聖一国師の生誕地で汲んだ水を私たちFDAの飛行機でお運びし、舁き山が走るときの「勢水(きおいみず)」として使っていただいています。

福岡=松本線にちなんだ交流としては、古代の海洋民族・安曇族にゆかりがある福岡市東区と長野県安曇野市の文化交流や、福岡県内の自治体と松本市との物産交流が実現しています。具体的な物産交流の事例としては、松本から福岡に運んだ「シナノスイート」「シナノゴールド」といったりんごが福岡県内の道の駅やイベントで販売されたり、福岡県産のいちごや海産加工品が松本市内で販売されたり、あるいは福岡県芦屋町で獲れた鰆(さわら)と松本市で醸造された信州味噌を使った西京漬けが開発されたりと、いわば「互産互消」の動きが各方面で生まれています。


また、FDAの就航先である、青森・岩手・山形・新潟・長野・静岡・愛知といった地域が、いずれも全国屈指の酒どころであることに注目し、福岡市の皆さまに各就航先の地酒を無料で飲み比べていただけるイベント「FDAで乾杯 ニッポンはしご酒」を2017年より福岡市内で開催しています。会場内には各県の自治体や観光協会のPRブースが設置され、地酒の美味しさとあわせて地域の魅力を来場者の皆様にPRする光景が広がります。

――御社はチャーター便の運航にも力を入れていらっしゃるそうですね。

おっしゃるとおり、FDAの特徴の一つは、定期便と並んでチャーター便を事業の柱として位置付けているところです。

航空業界では従来、年間を通して安定した需要が見込まれる路線に定期便を就航させて収益を上げることが大前提とされ、チャーター便は余剰機材の活用手段という限定的な役割しか与えられてきませんでした。こうした事情から、国内のチャーター便市場は未開拓の分野であり、積極的に参入するにはリスクのある事業と言わざるを得ませんでした。しかし、逆の見方をすれば、本格的に取り組み、潜在的な需要を掘り起こせば大きく成長する可能性を秘めた市場でもあります。

日本全国には97の空港があり、そのうちFDAが所有するERJの機材で就航できる滑走路1500m以上の空港は75空港ありますが、2020年7月時点で既に64の空港に就航しています。


FDAのチャーター便のほとんどは、旅行会社様にツアーの貸切便としてご利用いただいております。普段訪れることがない場所、通常であれば電車や航空機を乗り継がないと行けない場所に行ける魅力があり、各地の空港がある自治体からのご要望も高まっています。また、チャーター便の就航から定期便の就航につながった事例もあり、地方空港の活性化に寄与しています。

――現在、航空会社にとっては非常に大変な時期だと思います。

国内外の移動が自粛・制限されていることにより、5月まで大幅な減便・運休をしておりましたが、感染症予防対策を講じながら、現時点(7月17日時点)で今年の夏ダイヤ23路線90便のうち、19路線66便の運航を再開しています。

機内での感染症予防対策について、客室乗務員はマスクおよび手袋を着用し、座席をはじめ、お客さまの手が触れる部分の除菌を毎便行っています。なお、飛行機内部には機外から常に新しい空気が取り込まれ、当社の機材では、概ね3 分で機内の空気が入れ替わります。また、機内で循環する空気は高性能空気フィルターを通しているため、清潔な空気が保たれています。



空港での感染症予防対策としては、地上係員のマスク・フェイスシールド等の着用、チェックインカウンターにおけるビニールカーテンの設置、非接触型体温計によるお客様の検温と体調の確認などを行っています。


以前に比べると人の移動も徐々に増えてきており、こうした感染症予防対策をとりながら、この10年で展開してきた「地方と地方を結ぶ、交流の懸け橋」としての役割を維持・継続していけたらと考えています。また、新たな旅行のかたちに応じたチャーター便の活用・新規路線の開拓や、VIPによるビジネスジェットとしての利用などについても企画・提案していきたいと考えています。

――本日はお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

■関連サイト■
フジドリームエアラインズ(FDA) 公式HP
フジドリームエアラインズ(FDA) チャーターサイト

[取材・編集]  西山健太郎(福岡観光コンベンションビューロー マーケティングマネージャー)

※福岡の “いま” を伝える情報コラム <福岡2020レポート> 
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