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若者は旅をしなくなった? ー日本観光協会通常総会・セミナーレポートー

6月11日(木)、東京都・東京プリンスホテルで開催されました


平成21年度(第46回)社団法人日本観光協会通常総会に、


戸簾が出席しました。soukai


第一部の総会では、平成20年度の事業報告、収支決算、役員補充選任、平成21年度の事業計画、予算などの審議と承認、第二部は国内観光振興セミナー第三部の情報交換会では、観光庁、国土交通省、日本観光協会等からの出席者と情報の交換を行いました。


 


特に、興味深かったのは第二部の国内観光振興セミナー。


若者は本当に旅をしなくなったのか~若年層の旅行需要喚起策~」をテーマに、若年層の旅行動向についての分析と若者に魅力ある観光地となるための提言などの発表が行われました。


「なるほど」と納得できる点も多々あったので、概要をまとめてみました。


 


若者の国内観光旅行実態(資料1)(資料1)


・若年層の国内観光旅行のボリュームは縮小しているが、参加率・希望率は他の年齢層に比べ、それほど大きく低下はしていない。


・国内旅行の希望率はバブル経済期と比較して、20代女性はほぼ同率だが、20代男性は大きく低下している。


・海外旅行は若年層の低下が著しい。


 


若者をとりまく社会・経済環境と観光旅行への影響(資料2)(資料2)


・少子高齢化に伴う若年層人口の低下、晩婚化、雇用形態の変化、支出の減少、IT革命などの社会・経済環境の変化による影響。


・正社員の減少と非正規社員の増加、労働時間の長期化、有給休暇がとりにくい状況による影響。


 


若者のライフスタイル・消費活動の特徴(資料3)(資料3)


・バブル経済期を知らない世代であり、自分にとって必要なものだけ無理せず買う傾向そのため、大ヒット商品が生まれにくい。


情報は、パソコン、携帯電話を通じて伝播するようになった。更に、情報検索、通信などはパソコンから携帯電話へ主体が移行しつつある。


 


余暇支出面にみる若年層余暇と旅行(資料4)(資料4) (資料5)(資料5)


・若年層のレジャー離れ・観光地離れは支出面から見ても明らかであり、20代以下の若年層では大きく減少している。特に10代では娯楽部門や観光行楽部門の落ち込みが大きく、余暇消費のリーダーも中高年主体となっている。


・その一方で、余暇活動種目別の消費動向を見ると、若年層の余暇の中での「旅」のポジションはまだまだ高い。ただし、男性の場合「国内観光旅行」よりも支出額の高い種目が女性に比べて多い。


・旅行や支出面は若年層女性の方が活発である。


 


若者たちは今、どんな「旅行」を求めているのか


現在の若者の旅に関連する特徴として、以下の4点が挙げられる。


①“たまり場”の重要性(資料6)(資料6)


・「オタクの聖地巡りの旅」のように、たまり場を探して歩く旅が生まれており、観光地では無い場所が、地元の人たちと協力しあうことにより、観光地化し、一般の観光客も来訪するようになった。(資料6にある神社の場合、参拝者:9万人→40万人に増加)


②自分だけの“フロンティア”探し(資料7)(資料7)


・「讃岐うどんの隠れた店探し」など、“こだわり”、“趣味”を持った人達が、新しい発見による蘊蓄を傾けるような旅が、インターネットの口コミサイトなどで目立つようになった。


・地元の食材、特産品、郷土料理といった項目が、旅行先で楽しみの上位。また、知らない路地をふらふら散歩することへの期待も高い。


③使うところと節約するところのメリハリが効いた“消費スタイル”(資料8)(資料8) 


・現在の若者たちは「金は使うときには使うが、そうでないときは極力出費を抑える」メリハリのある消費スタイル。旅行では、自分の気に入った目的には可能な限りの出費をするが、それ以外のものには出費を極力抑える傾向。


④マス・メディアとインターネットの併用(資料9)(資料9)


・最近の若者は情報をインターネット経由で入手しており、これが現在の若者とのコミュニケーションを図るうえでの重要なポイントとなる。


・旅行先の細かな情報はガイドブック・雑誌とインターネットで検索。


 


若者に魅力ある観光地となるための5つの提言


①若者たちの言葉に耳を傾けよう


・若者たちが自然と集まる場所には必ず理由があり、耳を傾けその理由を探ることが若者の集まる観光地づくりへの第1歩となる。


若者たちのための“たまり場”づくりに手を貸そう


・共に知恵を出し合って何かを作り上げる。イベントを考える、記念の品を創り出すことで、話題が広がり、更に多くの若者が訪れるようになる。


③特定の趣味やニーズに拘るニッチマーケットを育てよう


若者たちが集うのはニッチマーケット(=特定の趣味やニーズにこだわった市場)であることを忘れてはならない。ただし、ニッチであっても人が多く集まることにより話題が生まれ、マーケット外の一般人を集めることになる可能性も高い。


若者ブランドの限定品を作ろう


・先述のとおり、現在の若者は使うところと節約するところのメリハリが効いた“消費スタイル”である。その土地でしか売ってない物、限定品に対しては生活を切り詰めても買いに行こうとする傾向が強い。


若者をファンにする情報戦略を磨こう


・若者をファンにするための情報戦略はインターネットで本格的に進めることが有効である。


mixiなどの情報交換サイトを活用した、趣味や関心を同じくする仲間に自然に情報が流れる仕掛けも有効。


・インターネット情報を広げるためには、いかに短い言葉で強い印象を与えられるかという表現方法が重要である。携帯電話の画面で読める一行見出しのインパクトが、その先の本文を読むか読まないのかの分かれ目となる。


 


福岡から観光情報を発信していく立場として、これらの提言に留意して


今後もがんばっていきたいと改めて感じました。


 


 


 

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